英国の女子生徒が女性器切除の圧力受けている 活動家が訴え
ロンドン(CNN) 女性器切除(FGM)の被害者で活動家でもあるレイラ・フセイン氏は8日までに、英米両国によるFGM対策の協力の発表に際し、英国の女子生徒の中にはFGMを受けるように仲間から圧力を掛けられる子どもたちがいると訴えた。英PA通信が伝えた。
フセイン氏は2013年、他の被害者を支援するためのプロジェクトを創設。被害者になる恐れがあると感じる多くの若い女性の話を聞いてきた。FGMを暴力的な性犯罪ではなく文化的慣習や伝統と捉える人々も多い。
相談者の中には、英国で生まれたり幼少期を送ったりした19歳の少女らがいると言及。ロンドンの学校の敷地内でFGMを受けるよう圧力を掛けられたと語ったという。
米英の捜査当局は7日、被害者や実行犯のさらなる特定に向け、FGMをめぐる情報共有状況の改善を誓う宣言に署名したと発表。英全国警察署長委員会(NPCC)や英国境警備当局、米連邦捜査局(FBI)、米国土安全保障省などが署名に加わった。
UK police and border security have signed an agreement with US counterparts to tackle female genital mutilation. The agreement has been signed by Commander Ivan Balhatchet from the UK and Deputy Assistant Director Louis Rodi from the US, amongst others https://t.co/Qr6uYW7bey pic.twitter.com/PxfOYNOQrs
— NPCC (@PoliceChiefs) 2018年9月7日
国民保健サービス(NHS)によれば、英国では2017年4月から18年3月にかけて、5000人近い女性や少女が新たにFGMの被害者として確認された。世界保健機関(WHO)は、世界の2億人以上の少女や女性がFGMを経験していて、毎年およそ300万人の少女がその危険にさらされていると推定している。
フセイン氏は出身国のソマリアで7歳のときにFGMを受けた。現在は大西洋をまたぐ形で新たな対策の取り組みを支援している。
英国では1985年からFGMが違法となっているが、フセイン氏はこれまで有罪判決が出た例はないとして懸念を示す。有罪判決に至らない一因としては、警察が入手できる証拠が不足していることを挙げている。