カトリック司教、修道女を再三レイプの疑いで逮捕 インド
ニューデリー(CNN) インド南部ケララ州の警察は22日までに、修道女(44)を2014年から16年にかけて再三レイプした疑いがあるとしてカトリック教のフランコ・ムラッカル司教を逮捕したと発表した。
今回の逮捕は同司教の逮捕を求める修道女の抗議デモが数日間続いた後に起きた。インドで聖職者が上位の役職者の不正行為を告発するのはまれとなっている。
被害者は今年6月、警察に被害を初めて報告。14~16年に、容疑者がケララ州の布教施設の宿泊所に滞在していた際、13度にわたって強姦(ごうかん)されたと明かしていた。
容疑者はインド北部パンジャブ州ジャランダル市を管轄とする司教。教会関連行事に出席するためケララ州をたびたび訪れていたという。
同容疑者の教区の代理人は先週、CNNの取材に司教の無罪を主張。「反キリスト教の運動があり、真実をねじ曲げようとしている」と反論した。一方、地元警察の幹部は、捜査を通じ司教の犯罪を裏付ける十分な証拠を得たと述べた。
被害者の修道女の支援者らは過去2カ月間に2度、同司教の犯罪を裁判所に訴えたがいずれも聞き入れてもらえなかった。同州の政治家とカトリック教指導者が問題を封殺させているとの見方も流れていた。
インドではキリスト教教徒は少数派で、国勢調査によると総人口のわずか2.3%。ただ、ケララ州では人口の19%が教徒で、カトリック教が多数派となっている。
インドでは近年、女性への性的暴行事件が多発し社会問題化している。10歳に満たない女児の被害も出ている。