イランで軍事パレードに襲撃 29人死亡、70人負傷
(CNN) イラン南西部フゼスタン州の州都アフワズで22日、軍事パレードが武装グループに襲撃され、政府系メディアのファルス通信によると少なくとも29人が死亡、70人が負傷した。
国営イラン通信(IRNA)によると、死傷者の中には軍要員のほか、パレードを見ていたジャーナリストら民間人も含まれていた。
メディアの報道によれば、襲撃犯のうち3人は治安部隊との攻防で射殺され、1人が逮捕された。
軍報道官は政府系のメヘル通信に、「テロリストたちが遠くから軍部隊や観衆に向けて銃撃を始めた」と語った。フゼスタン州の知事はIRNAに「革命防衛隊(IRGC)や民兵組織バシジの要員を装ったテロリストが発砲した」と述べた。
IRNAは、アラブ系の反体制組織「アフワズの愛国アラブ民主運動(PADMA)」が犯行声明を出したと報道。同組織はサウジアラビアなど「外国の敵対勢力」から支援を受けていると伝えた。
しかしPADMAはIRNAの報道を否定し、ツイッターやフェイスブックを通して「パレード襲撃とは何の関係もない」と主張した。
パレードはイラン・イラク戦争の終戦30年を記念し、イラク国境に近いアラブ系の地域で開催されていた。
イランのザリフ外相も同日、米国の支援を受ける「外国政権」の仕業だとツイートした。
イランと強いつながりを持つシリアのアサド大統領は、ロハニ・イラン大統領に宛てた弔電で「人類全体を脅かす」テロ行為だと非難。同じくレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラも、米国やその同盟国が直接または間接的に攻撃を仕掛けたとする声明を出した。