サウジ記者の息子が米国に到着、サウジ当局「計画的殺害」認める
ワシントン(CNN) サウジ総領事館で殺害されたとされるサウジアラビア人記者のジャマル・カショギ氏の息子が、サウジを出国して米国に到着したことが26日までに分かった。一家に近い情報筋がCNNに明かした。この事件に関しては、サウジ検察当局は、同記者は計画的に殺害されたとの見解を発表していた。
息子のサラー・ビン・ジャマル・カショギ氏は米国とサウジの二重国籍だが、数カ月前にサウジ当局からパスポートの使用を制限され、これまで出国できずにいた。
米国務省の報道官によると、ポンペオ国務長官はサウジ側に対し、サラー氏の出国を認めるよう要請。パラディーノ副報道官は、出国が許可されたことを米国としてうれしく思うと述べた。
サラー氏は米紙ワシントン・ポストのコラムニストを務めていたカショギ氏の長男。サウジ当局は当初はインスタンブールの総領事館内でカショギ氏が失踪した件について、一切把握していないと主張していた。しかし現在、カショギ氏が計画的に殺害されたことを認めている。
23日には、ムハンマド皇太子とサルマン国王がリヤドの投資会議で硬い表情のサラー氏と握手を交わす様子が写真にとらえられた。当局者はCNNの取材に、サウジの治安機関を統括するムハンマド皇太子が知ることなく殺害作戦が実行された可能性は非常に低いとの見方を示している。
一方、トルコを訪問していたハスペル中央情報局(CIA)長官は25日、トランプ大統領にトルコ側の捜査状況について報告した。
米紙ワシントン・ポストによれば、ハスペル氏は殺害時のものとされる音声記録を聴いたという。パラディーノ副報道官は、ホワイトハウスで行われた報告の場にはポンペオ氏も参加していたと説明したが、トルコ当局の音声記録や動画を視聴したかどうかは明言しなかった。