サウジ記者は領事館に入った直後に絞殺、遺体切断 トルコ検察
トルコ・イスタンブール(CNN) サウジアラビア政府を批判していたジャーナリスト、ジャマル・カショギ氏がトルコ・イスタンブールのサウジ総領事館で殺害された事件で、イスタンブールの検察は31日、カショギ氏は総領事館に入った直後に絞殺され、遺体が切断されたと発表した。犯行は計画的に行われたとしている。
イスタンブール検察の発表によると、カショギ氏は10月2日、サウジ総領事館に入った直後に、事前に立てられていた計画に従って窒息死させられ、遺体がバラバラに切断された。
カショギ氏の遺体はまだ見つかっていない。トルコのエルドアン大統領は26日、サウジに対し、遺体の場所を明らかにして容疑者18人を引き渡すよう要求していた。
サウジ王室に近い関係者は先週の時点でCNNに対し、遺体がどこにあるのかはサウジ側にも分かっていないと語り、カショギ氏の殺害後、遺体は現地の「協力者」に引き渡されたと説明。サウジ総領事館内にはないと話している。
トルコのアナトリア通信によると、サウジの検察幹部は28日にトルコを訪れ、トルコ検察と対応を協議した後、31日にサウジに戻ったという。
イスタンブールの検察はこの会談について、トルコとサウジは立件に向けてあらゆる角度から捜査や捜索を行い、事件の全容解明を目指すことで合意したと説明した。ただし、「カショギ氏の遺体の場所」「殺害の計画に関する証拠をサウジ捜査当局が発見したのかどうか」「『地元の協力者』の身元」の3点について、サウジからの返答はなかったとしている。
サウジ側は31日、トルコ検察をサウジに招いて容疑者を共同で取り調べることを提案してきたという。
サウジ政府は、徹底捜査を行った上で容疑者をサウジで訴追すると表明している。