トルコ大統領、サウジに記者遺体の場所の説明要求
イスタンブール(CNN) サウジアラビア人記者のジャマル・カショギ氏がトルコのサウジ総領事館で殺害された事件で、トルコのエルドアン大統領は26日、サウジに対し、カショギ氏の遺体の場所を明らかにして容疑者を引き渡すよう求めた。
首都アンカラで開かれた与党・公正発展党(AKP)の会合で地方幹部を前に述べた。
エルドアン氏は演説で、28日にはサウジ検察のトップがトルコ入りし、インスタンブール検察トップと会談する予定だと説明。殺害に関与した者はトルコで裁判にかけるべきだと主張した。
さらに、カショギ氏の死に絡み拘束された容疑者18人に触れ、真相解明にはこの18人が鍵になると強調。サウジ側が容疑者の口を開かせることができない場合、トルコがこの役割を担うとして、容疑者の引き渡しを求めた。
イスタンブール検察は27日、18人の身柄引き渡しをサウジ側に要請した。
サウジがイスタンブールの総領事館でのカショギ氏殺害を認めて以降、同国では高官5人が解任された。この中にはムハンマド皇太子のメディア責任者や、サウジ情報機関の副長官も含まれている。
サウジ政府は、ムハンマド皇太子もサルマン国王もカショギ氏を標的とした作戦について知らなかったと主張。一方、米当局者は、事実上の指導者であるムハンマド皇太子の承認なくして作戦が実行されることはあり得なかったとの見方を示してきた。
エルドアン氏は今回、サウジ当局の説明の一部を「滑稽」と評し、奇妙な説明でトルコ当局が対応すべき責任が増したと主張。「カショギ氏が殺害されていることは明白」とした上で、「遺体はどこにあるのか」と問いかけた。
また、トルコ当局がさらなる重要情報を握っていることも示唆した。