メイ英首相、政権再建に着手 辞任した閣僚の後任を発表
ロンドン(CNN) メイ英首相は16日、自身の欧州連合(EU)離脱方針をめぐり辞任した閣僚2人の後任を指名し、分裂した政権の再建に着手した。また、首相辞任の要求をはねつけている。
メイ氏は今回、マクベイ雇用・年金相の後任に盟友のラッド前内相を起用。EU離脱相にはバークレイ保健担当閣外相を充てると発表した。
メイ政権ではこの日、新たに辞任を表明する目立った動きはなく、EU離脱派の主要閣僚も政権にとどまる意向を示した。
特に、離脱派の急先鋒で、辞任寸前だったとされるゴーブ環境相の支持を取り付けたことは大きい。ゴーブ氏は記者団に、「引き続き政権や議会のすべての同僚と協力し、英国にとって最良の未来を実現していきたい」と語った。
やはり離脱推進派のフォックス国際貿易相もCNNの取材に、閣内に残る方針を表明。与党・保守党の他の議員に対し、メイ氏を支持するよう呼び掛けた。
ただ、ゴーブ氏がEU離脱相への就任要請を固持したとの報道について、メイ氏は否定しなかった。離脱相のポストは、前任のラーブ氏が15日に辞任したことを受け空席となっていた。
メイ氏には依然、不信任投票の影がちらついている。これまでに保守党の議員計21人が公にメイ氏の辞任を要求。党の規則で投票実施に必要とされる48人には届かないものの、他にも多くの議員が内々に関係者に見解を明かしている可能性がある。