サウジ記者殺害、トルコ警察が遺体捜索 北西部の住宅で
トルコ・ヤロワ(CNN) サウジアラビア人記者ジャマル・カショギ氏の殺害事件で、トルコの検察当局は26日、同国北西部にあるサウジ人の住む住宅を捜索したことを明らかにした。切断されたとみられるカショギ氏の遺体が、この住宅に隠されている可能性があるためとしている。
カショギ氏は先月2日、結婚の手続きのためトルコのサウジ総領事館を訪れた際に殺害された。殺害容疑で逮捕されたサウジ人容疑者1人については、事件前日に上記の住宅に住むサウジ人と連絡を取っていたことが分かっている。
トルコの検察は声明で「連絡の内容は、切断したカショギ氏の遺体の処理に関するものだったとみている。そのため警官隊と検察当局が合同で、26日に(当該のサウジ人宅の)捜索を実施した」と述べた。
CNN取材班は現場で、警察犬が地面を調べる様子や、白い防護服に身を包んだ法医学チームが住宅を出入りするのを確認した。トルコ・アナトリア通信によると、警官らは庭にある井戸を捜索したほか、探知犬やドローンも使用したという。
この住宅は、最大都市イスタンブールから南へ約90キロ離れたヤロワ県の村にある。先月、トルコのエルドアン大統領は同県について、サウジ人のグループがカショギ氏殺害前に偵察に訪れていた地域の1つだと言及していた。
この日の捜索は10時間で終了した。事件に関する何らかの手掛かりが得られたのかどうかや、27日も捜索を行うのかどうかは不明。