「奴隷法」への抗議続く、首都で1.1万人がデモに参加 ハンガリー
ハンガリー・ブダペスト(CNN) 東欧ハンガリーでこのほど成立した、企業が従業員に対して年間400時間までの残業を求めることを認める法案に対する大規模な抗議デモが続いている。デモには左右両派から参加者が集まり、首都ブダペストでは数千人が反発の声を上げている。
評論家が「奴隷法」と呼んで非難するこの法案は、オルバン首相率いる右派政党が提出し、12日に議会を通過していた。
17日夕には、数千人が国営メディアの本部周辺に集まり、政府を批判するスローガンをとなえたり、「もうたくさんだ」と声を上げたりした。
政権に対する抗議活動は6夜連続となった。デモを撮影した写真には、人々が温かいお茶や食べ物、厚手の靴下などを持ち込んでいる様子が写っている。
元英語教師の女性はCNNの取材に対し、「1990年に両親が自由で民主的な国を残してくれたから、わたしは抗議を行う」などと語った。
16日にブダペストで行われたデモには推計1万1000人が参加した。気温が零下を下回るなか、全体的に平和的な抗議が行われ参加者は議会まで行進した。警察によれば、他の都市でも参加人数はこれより少ないがデモが行われた。ブダペスト以外に7都市でデモが行われたという。