拘束した子ども全員に健康診断 米国土安全保障長官
(CNN) 米国土安全保障省のニールセン長官は26日、米税関・国境警備局(CBP)が拘束する子ども全員に健康診断を受けさせ、不安がある子どもについては診察を徹底させると表明した。
CBPの施設では、25日未明にグアテマラの8歳の男の子が死亡した。ニールセン長官はこれについて、「政府に拘束された子どもが死亡するという悲劇は、極めて憂慮すべき事態であり、心を痛めている」「我々の施設で拘束する人たちの健康に配慮するよう、さらなる対応を指示した」との声明を発表した。
CBPの施設では今月上旬にも、7歳のグアテマラの女の子が死亡していた。
ニールセン長官の声明では、「今後は拘束された子ども全員を対象に、付き添っている大人が求めても求めなくても、もっと徹底した健康診断をできるだけ早い時期に受けさせる」としている。
同長官によると、2018年度中にCBPに拘束されている間に死亡した移民は、子どもを除くと6人に上る。しかしこの10年以上の間、子どもが死亡したことはなかったという。
長官は、米国に不法入国して体調を崩す子どもの増加について、米疾病対策センター(CDC)の専門家による調査を求めたと説明。国境付近の病院でそうした子どもたちを受け入れるための措置を講じることも指示したとしている。
また、国防総省に対しては、国境沿いに配置する医療専門要員の数を増やすよう要請。CBPの医療態勢については、改善すべき点について国境警備隊が助言するとしている。
体調を崩す不法入国者の増加については、「長く危険な旅によって医療的な困難に直面し、病気になる移民、特に子どもが増えている」と指摘した。
隣国メキシコに対しても、原因を調査して支援のための対策を講じるよう求めている。