北朝鮮の駐イタリア代理大使が行方不明に、亡命か
ソウル(CNN) 北朝鮮の外交官がイタリアで数週間前から行方不明になり、亡命した可能性が浮上している。韓国の情報機関、国家情報院(NIS)から3日に説明を受けた議員がCNNに明らかにした。
行方不明になっているのはイタリアのローマに駐在していた北朝鮮のチョ・ソンギル代理大使。妻とともに11月初めから姿を消したという。チョ氏は1月で任期が切れる予定だった。
前任の大使は北朝鮮による6回目の核実験を受けてイタリア政府が2017年に国外追放した。それ以来正式な大使は赴任していない。チョ氏は2015年5月に3等書記官として着任していた。
韓国の有力紙は3日、匿名の政府関係者の話として、チョ氏が西側への亡命を希望していると伝えた。韓国大統領報道官は、この件についての情報は入っていないと説明。NISはチョ氏が亡命したかどうかについて確認を避けている。
イタリア外務省報道官は、亡命申請については認識していないと語った。同省は11月下旬の時点で、チョ氏が「担当外」になったとのみ報告を受けていたという。
チョ氏が亡命したとすれば、2016年に亡命した太永浩(テヨンホ)駐英国公使以来となる。北朝鮮の外交官は、ほとんどが家族を伴わずに赴任している。チョ氏夫妻に子どもがいるかどうかは分かっていない。