メキシコの送油管爆発 死者73人に、衣類の静電気が原因か
(CNN) メキシコ中部イダルゴ州で18日夕に起きたガソリンのパイプライン爆発、炎上で、同州のオマル・ファヤド知事は19日、犠牲者は少なくとも73人に増えたと発表した。
首都メキシコ市での記者会見で、負傷者は少なくとも74人とした。けが人には18歳以下の7人と12歳の1人が含まれた。
同国の検察当局者は19日夜、捜査は開始されたばかりとしながらも、初期段階の見方としてパイプラインの周囲にいた人々の衣類からの静電気放出が爆発を招いたとの推論に言及した。
送油管の近くには多数の人間が居たとし、一部は合成繊維製の衣料を着用。この衣類が電気反応を生じさせた可能性に触れた。ただ、逮捕者は出ていないとした。
国営石油企業「ペメックス」は当初、爆発はパイプラインでの盗難行為が原因と断じていた。
公共治安当局者によると、爆発に伴う火災は鎮火し、遺体の収容作業が始まっている。
メキシコの複数の州やメキシコ市ではここ約2週間、ガソリン不足が深刻化し、給油所で数時間待ちの長蛇の列が発生するなどの混乱が生じている。ロペスオブラドール新大統領率いる政府がガソリン盗難の多発を受け、複数のパイプラインを止めたことが背景にある。