野生の馬が大量死、熱波で水場干上がる オーストラリア
(CNN) 熱波に襲われているオーストラリア北部準州の水場で、数十頭の野生馬が死んでいるのが見つかった。地元の男性が泳ぎに行ったところ、水場は干上がっており、馬の死骸が散乱していた。
ラルフ・ターナーさんはCNNの取材に、「信じられなかった。あんな光景は見たことがない」と説明。「どんな風に死んだのか考えずにはいられない。この熱波の中で必死に水を求めていたのではないか」と語った。
地元アボリジニ・コミュニティーの広報担当者によると、馬たちは水を探しに向かったものの見つからず、どこにも行き場所がなくなったという。
アボリジニの権利擁護を担う団体は24日の声明で、水場付近にいた50頭以上の馬を安楽死させる措置を余儀なくされたと説明。「馬などの野生動物が渇きと飢えのために死んでいる」と訴えた。
オーストラリアは年初以来、記録的な熱波に見舞われている。気象当局によると、北部準州の都市アリススプリングスでは、14日連続で気温が42度に達し、新記録を更新した。
ニューサウスウェールズ州は先週、州内に警報を出し、最も暑い時間帯は外出を避けるよう勧告。身体活動を最小限に抑えて水分を摂取するよう呼びかけた。
CNN系列局のナインニュースによると、100万匹以上の魚が死んだり、コウモリが木から落下したりするなど、野生動物への被害も深刻化している。