男性はこの犯行について、ベネズエラ軍の離反者を含むグループが、マドゥロ大統領を暗殺する目的で計画したものだと打ち明け、事件後に複数の米当局者と3回にわたって会ったと主張する。「目的はこの件について調べるための情報収集だったと思われる。だがそこから先へは行かなかった」
「彼らは情報を得たいとし、我々は引き換えに物質的な協力を求めた。彼らはそれを書きとめ、我々は手を貸してもらえるかどうか尋ねた。彼らは自分たちで書きとめただけで、二度と姿を見せなかった」。男性はそう語っている。
米国務省報道官は、この証言に関するコメントは避け、「ベネズエラにおける平和的な政権の移行を支援するのが我々のポリシーだ」とコメントした。
男性によると、暗殺計画は、警護隊がドローンを目標に届く前に爆発させることによって阻止した。大統領を守る携帯電話の妨害電波が突然復旧し、爆発を引き起こしたという。
こうした証言の一部は、ベネズエラ政府の説明とも一致している。
計画の準備は隣国コロンビアの農村にある農場を借りて行われた。マドゥロ大統領の演説の数週間前、ベネズエラ軍の離反者たちがインターネットで市販のドローンを米国から取り寄せ、改修して遠隔操作アプリ経由で手製爆弾を爆発させられるようにした。
映像では数人の男性が、ドローンのねじが小さすぎるなどと文句を言い、1人は箱に書いてある中国語の文字がよく読めないと言っていた。
実験の様子を映した映像では、検出を免れるためにドローンを高い高度で飛行させ、そこから急降下して目標を攻撃していた。場所や設定を変えた実験や、ドローン1機を爆破する実験も行っていた。
集団はその後、マシンを解体してベネズエラへ密輸し、暗殺目的で使う2機のドローンをベネズエラ国内で組み立てていた。