世界初のマラリアワクチン、アフリカで接種開始 乳幼児年36万人を対象

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世界で初めて使用を認められたマラリアワクチンの接種がアフリカで始まった/Jim Gathany/CDC

世界で初めて使用を認められたマラリアワクチンの接種がアフリカで始まった/Jim Gathany/CDC

(CNN) 世界保健機関(WHO)は23日、アフリカの3カ国で年間約36万人の子どもを対象に、世界で初めて使用が承認されたマラリアワクチンの接種を始めると発表した。

WHOによると、マラウイではすでに2歳未満の乳幼児へのワクチン接種を開始。ケニアとガーナでも向こう数週間以内に接種を始める予定だという。

「モスキリックス」と呼ばれるこの新たなワクチンは、英国の製薬大手グラクソ・スミスクライン(GSK)が1987年に製造したもので、臨床試験の結果マラリアの感染率を4割近く引き下げることが示されている。

ハマダラカを媒介とする感染症のマラリアは予防も治療も可能だが、それでも推計で年間43万5000人が死亡している。死亡のリスクは5歳未満の乳幼児が最も高く、WHOによれば2分に1人のペースで乳幼児が命を落としている。とりわけアフリカでは、マラリアで死亡する子どもの数が年間25万人を超える。

モスキリックスは生後5カ月から9カ月の間に3度接種を行い、2歳の誕生日前後に4回目の接種を行う。英オックスフォード大学ジェンナー研究所のエイドリアン・ヒル教授は、これらの複数の接種を確実に行うことがワクチンの効果を最大限に高める上で特に重要だと指摘した。

WHOによると2000年から15年にかけてマラリアによる死者は62%減少したが、感染事例は16年の2億1700万件に対して17年は2億1900万件と、増加に転じている。

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