スーダン、バシル前大統領を訴追へ 国外引き渡しは否定

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スーダンのバシル前大統領。軍事評議会は同氏を訴追すると発表/Ashraf Shazly/AFP/Getty Images

スーダンのバシル前大統領。軍事評議会は同氏を訴追すると発表/Ashraf Shazly/AFP/Getty Images

(CNN) アフリカ北東部スーダンの軍事評議会は12日、クーデターで前日解任されたバシル前大統領を訴追する方針を示した。バシル氏は国際刑事裁判所(ICC)から訴追を受けているが、身柄を国外に引き渡す予定はないとしている。

軍事評議会の政治部門トップ、オマル・ザイン・アラブディン中将は記者会見で、バシル氏を裁判にかけると言明。軍は民政移管に道筋を付けるべく協力するとも述べた。

バシル氏は軍が2003~08年のダルフール紛争での軍事行動に関連し、ICCで人道に対する罪や戦争犯罪に問われている。ICCは2009年3月と10年7月にバシル氏の逮捕状を発布しており、現在は「逃亡中」と扱われている。

国連人権高等弁務官事務所は12日、ICCに協力するようスーダンに要請。シャムダサニ報道官は「2005年の安保理決議では、スーダン政府に全面協力と支援を求めている」とも指摘した。

バシル氏退陣を受け、スーダンでは人々が街路に繰り出して歓喜に沸いた。しかし、バシル政権に終止符を打った軍が権力を手放さない様子に、民主化への闘争が長期化する可能性に直面している。

バシル氏失脚の報道が世界に広がるなか、軍事評議会は政府を解体し、憲法を停止したほか、3カ月の非常事態を宣言。少なくとも2年間は実権を掌握して「政権移行」を監督すると表明し、早期の選挙実施を期待するデモ参加者や国外の人々からは落胆の声が漏れた。

スーダンの医師団体によると、11日には政権軍や政権と連携する民兵集団がデモ隊に実弾を発射し、13人が死亡した。

アフリカ連合(AU)は声明で、軍による実権掌握について「スーダンとその国民の願いが直面する課題に対して適切な対応とはいえない」と述べた。

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