米海軍、空母2隻を地中海へ派遣 ロシア牽制

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空母エイブラハム・リンカーンからの離陸を待つFA18スーパーホーネット/Fred Pleitgen/CNN

空母エイブラハム・リンカーンからの離陸を待つFA18スーパーホーネット/Fred Pleitgen/CNN

(CNN) 米海軍が地中海にニミッツ級空母の2隻を派遣し、ロシアを牽制(けんせい)する作戦に着手したことが28日までにわかった。地中海における米空母2隻の同時配備は2016年以降、初めて。

出動した空母は「ジョン・C・ステニス」と「エイブラハム・リンカーン」。ロシアに対し地政学的に重要な意味を持つ地中海で米国は決して引き下がらないとの意思を見せ付ける狙いがあるとみられる。エイブラハム・リンカーン率いる打撃群に米国のハンツマン駐ロシア大使が乗り込んだのもその狙いを象徴している。

2隻の地中海での任務遂行期間は今月23日の段階で不明となっていた。2つの空母打撃群の任務遂行上の協力態勢を向上させることなどが目的とされている。CNNは今回の作戦の独占的な取材が許された。

1つの空母打撃群には通常、誘導ミサイル巡洋艦が1隻、誘導ミサイル駆逐艦2隻、攻撃型潜水艦1隻に補給艦1隻が随伴する。

ロシアはここに来て、北大西洋条約機構(NATO)加盟国周辺や米国との外交的な利害が衝突する地域の多くで軍事力強化を進めている。シリアでは軍事介入を維持する他、地中海沿岸のタルトゥス港に海軍兵力を配備し、同港の長期使用協定の調印も近いとされる。

黒海では併合したウクライナ・クリミア半島に位置するセバストポリ港の施設を強化し、新たな艦船の派遣に加え、配属する潜水艦の能力も向上させた。米国や同盟国は、ロシアの軍事的行動などはより大胆となっており、大西洋や北極圏内でも存在感を高めていると警戒している。

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