フィリピン、駐カナダ大使を召還 ごみ輸送問題巡り
カナダ・オタワ(CNN) フィリピン大統領報道官は、6年前にカナダからマニラに輸送されたごみをカナダ政府が期限までに回収しなかったとして、駐カナダ大使を召還したことを明らかにした。
国営フィリピン通信によると、コンテナ約100台分のごみは、リサイクル可能プラスチックとして2013~14年にかけてマニラ港に到着した。しかし実際の中身はリサイクル可能プラスチックではなく、家庭ごみや使い捨てられたおむつだった。
環境保護の非営利団体CELLによると、コンテナ103台分のごみは、カナダの民間企業クロニックとフィリピンを拠点とする委託業者によって、カナダからフィリピンに輸送された。
この輸送を巡ってCELLは今年4月、有害廃棄物の輸出入規制を目的としたバーゼル条約にカナダが違反したと指摘。問題のコンテナについて「均一的なプラスチックごみが入っていると虚偽申告されていたが、実際には家庭ごみを含む不均一なごみが入っていた」と認定した。
パリに滞在中のカナダのトルドー首相は16日、この問題についてはこの数カ月間、フィリピン当局と緊密に連携して対応に当たってきたと述べ、「速やかに解決できることを強く望む」とコメントした。