深海潜水艇の火災は「国家機密」、詳細発表せず ロシア
モスクワ(CNN) ロシア大統領府は3日、領海内での作戦遂行中の海軍の深海潜水艇で起きた火災に触れ、重要な関連情報は「国家機密」に相当するとし、公表はしない方針を明らかにした。火災では乗組員14人が死亡していた。
ペスコフ大統領報道官は潜水艇の種類や所属基地などを問う記者団に、プーチン大統領は全ての情報を把握しているとしながらも、最高度の機密情報と位置付けられているため公表されないと述べた。
ロシアの国営通信社は、火災発生を2日に報道。14人は火災後に煙を吸い込んで死亡したとし、深海艇は当時、探査に当たっていたとした。
また、火災は消し止められ、通常の潜水艦より小さい深海艇の予備の出力能力には限界があるためバレンツ海に面するセベロモルスクの海軍基地に収容されたとも伝えていた。
一方、RIAノーボスチ通信によると、火災調査を仕切るショイグ同国国防相は一部に生存者がいることを示唆。死亡者の他の乗員らは救助されたと述べた。死者14人のうち10人は佐官級だったとも語った。
また、火災発生時、艇内には関連業界の民間人1人もおり、乗組員が火災現場から退避させていたとの事実も明かした。
ロシアでは2000年8月にバレンツ海で原子力潜水艦「クルスク」の船首部分で爆発が2回起きて、海底に沈下して乗組員100人以上が死亡。08年には原潜で消火システムが誤作動して乗員20人が死亡する事故もあった。