洪水や土砂崩れで死者100人超、さらに増える恐れも ネパールなど3カ国
ニューデリー(CNN) ネパールとインド、バングラデシュを襲ったモンスーンの豪雨で洪水や土砂崩れが相次ぎ、15日までに100人以上が死亡、数百万人が被災した。雨はまだ降り続く見通しで、犠牲者の数はさらに増える恐れもある。
ネパール内務省によると、同国では15日までに少なくとも69人が死亡、31人が行方不明になり、2500人以上が救助された。政府や軍、民兵組織が連携して捜索救助活動に力を入れている。警察によると、ネパールの洪水による被災者は200万人に上る。
隣国インドでは、ネパールと国境を接する北東部のビハール州で24人が死亡した。ビハール災害管理局によると、水が引いて被害の全容が明らかになれば、犠牲者の数はさらに増える可能性もある。同州内の被災者は250万人を超えた。
さらに、インド北東部のアッサム州でも洪水によって270万人あまりが被災した。
インドの隣国バングラデシュの災害対策当局は、低い土地が洪水に見舞われて4万人が被災し、全土で13日以来、16人が落雷のために死亡したことを明らかにした。インドの河川の多くはバングラデシュに流れ込むことから、降り続く雨で国境を越えて洪水被害が拡大し、事態は一層悪化する恐れもある。
冠水した集落でガスボンベの脇を通り過ぎる男性=12日、ネパール・カトマンズ/Navesh Chitrakar/Reuters
ネパールの山間部にあるカトマンズ峡谷や、インドと国境を接する南部のテライ低地は特に被害が大きく、道路や車が水没したり、自宅が浸水して屋根の上に避難する住民などの写真がソーシャルメディアに投稿されたりしている。所持品を頭に乗せ、胸の高さまである水の中を歩いて避難しようとする人たちもいた。
モンスーンの豪雨は11日から降り始め、低い土地にある町や村が水に漬かった。ネパール内務省によると、主要な河川は危険水位に達し、数万人が避難している。