エベレスト登頂で今季11人目の死者、登山者の渋滞に懸念増大

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エベレストの頂上付近には大行列ができている/Project Possible/AFP/Getty Images

エベレストの頂上付近には大行列ができている/Project Possible/AFP/Getty Images

(CNN) 世界最高峰のエベレスト(標高8848メートル)に挑んだ登山家が、また1人死亡した。これで今シーズンの死者は11人になった。

ネパール観光局によると、27日に死亡した米国人のクリストファー・ジョン・クリッシュさん(62)はネパール側から入山して頂上に到達。下山を始めてこの日夕刻、サウスコル(標高約7900メートル)に到着した後に急死した。

27日にはオーストリアの登山家アーンスト・ランドグラフさん(64)の遺族も、ランドグラフさんが23日に死亡したことを確認した。やはりエベレスト制覇の夢をかなえた直後の急死だった。

エベレストは登山者が急増し、「死のゾーン」と呼ばれる危険区域で大行列ができていた。そうした渋滞状況に警鐘を鳴らしていた英国人登山家も、25日に下山途中で命を落とした。

5月20日の週には、標高8000メートルの地点にあるキャンプから、頂上まで続く登山者の長い行列ができていた。

ベテラン登山家のデービッド・モートンさんはチベット側のベースキャンプでCNNの取材に応じ、「登山家の経験不足だけでなく、登山家を支える側の経験不足にも大きな問題がある」「特にネパール政府は入山者の数を制限していないことから、そうした状況を招く条件はそろっている」と指摘する。

「好天だった24日、我々がいた頂上から100メートルほどの地点では、チベット側から頂上を目指す人が30~40人くらいいた」とモートンさんは証言。エベレスト登山ツアーを運営する業者を認可制にすべき潮時だと述べ、そうした業者に登山者の審査を担わせるべきだと訴えている。

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