イランが外国タンカーを拿捕、乗組員12人 国営メディア
アラブ首長国連邦アブダビ(CNN) イラン国営プレスTVは18日、同国が密輸燃料100万リットルを積んだ外国のタンカーを拿捕(だほ)したと伝えた。このタンカーを捉えたものとする動画も後から公開した。
半国営ファルス通信によると、タンカーは精鋭部隊「イスラム革命防衛隊」が14日に急襲。船内には乗組員12人が乗っていた。
革命防衛隊は最初、救難信号を受けて出動したが、船内を捜索したところ密輸船と判明したとしている。
プレスTVが同日公開した動画には、小型船2隻がより大型の船の周りを航行する様子が映っており、大型船に書かれた「リア」「パナマ」というマークがくっきりと見える。動画の撮影日時は不明。
パナマ船籍のタンカー「MTリア」をめぐっては、米情報機関が先週末から調査を進めていた。船舶追跡サイトでは今月7日以来、このタンカーの位置を把握できていない。
米情報機関は同船について、先週末にイラン領海に連行された可能性を指摘。イランは17日、技術的問題に見舞われた船舶1隻を救助したと明らかにしていた。
タンカーの所有者は依然不明。米情報機関は当初、アラブ首長国連邦(UAE)の船である可能性を示唆していたが、国営首長国通信(WAM)によると、UAE側は「所有も運航もしていない」と主張。「首長国の人員は乗せておらず、救難信号も発していない」としている。
ファルス通信が革命防衛隊の話として伝えたところによると、同船は外国のタンカーで、ホルムズ海峡にあるララク島の南方で拿捕されたという。