グレタさん、国連演説後に温暖化対策求める申し立て
ニューヨーク(CNN) 米ニューヨークで23日に開催された国連気候行動サミットで、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさん(16)が演説し、各国首脳らに温暖化対策の行動を促した。グレタさんらはその後、主要国が十分な対策を取らず、子どもたちの権利を侵害していると正式に申し立てた。
グレタさんはサミットでの演説で首脳らに対し、「皆さんは口先だけの発言によって私から夢と子ども時代を取り上げた」と怒りをあらわにし、今も苦しみ、死んでいく人々がいると訴えた。
その直後に別会場で記者会見を開き、12カ国からの少年少女15人と連名の申し立てで、危機感に欠ける首脳らの対応を「もうたくさんだ」と非難。1989年に採択された国連子どもの権利条約を批准しながら人権を守る義務を果たさず、温暖化ガスを排出し続けている国として、ドイツ、フランス、ブラジル、アルゼンチン、トルコの5カ国を名指しした。
米アラスカ州の先住民の少年は、自給のための狩猟や漁業が温暖化で打撃を受けている現状を説明した。
記者会見に臨んだ少年少女。後列左端がグレタさん/Drew Kann/CNN
グレタさんらはまた、パリ協定で設定された「気温上昇を2度未満に抑える」という目標は、各国が合意した削減目標のままでは達成できないと強調した。
排出大国の米国は子どもの権利条約を批准していない。中国も子どもからの救済申し立てを認める議定書に参加していないため、申し立ての対象からは外れている。