チリ大統領、全閣僚に辞任要請 抗議デモ受け内閣改造へ
(CNN) 長期化する反政府デモの対応に苦慮する南米チリのピニェラ大統領は26日、内閣改造を見すえ全ての閣僚の辞任を要請した。テレビ演説で述べた。
地下鉄の運賃値上げに端を発した抗議デモに揺れるチリを今後前進させるためには新内閣が必要と主張。また、状況次第としながらも今月18日に発令した非常事態宣言の27日の解除も提案した。
大統領は25日深夜、ツイッター上で「我々全員は大規模な抗議活動が発するメッセージに耳を傾けた」と述べ、「我々全員が変わった。団結と神の助けで我々は国民すべてにより良いチリを築く道を進むだろう」と続けた。
チリ軍当局は声明で、サンティアゴ首都圏で7日連続で出していた夜間外出禁止令を解いているとも説明。首都は通常の機能を取り戻しつつあるとも述べた。
反政府デモは全国各地で1週間以上続き、25日も夜遅くまで発生した。サンティアゴでは同日夜、数十万人規模の市民らが街頭で抗議活動を行った。同市の北西部に位置するバルパライソにある国会では25日に退避の措置が講じられた。
デモに絡む死亡者はこれまで19人に達し、数百人が負傷。警官隊は催涙弾、ゴム弾や放水でデモ隊の排除を試みている。