森に偽の国境検問所を設置、移民をだまそうとした男拘束 ロシア
(CNN) ロシア当局は6日までに、移民をだまして手数料を搾取する目的で森の中に偽の国境検問所を設置したとして、容疑者の男を拘束した。
国営タス通信によると、男はフィンランドとの国境付近に偽の境界をつくり出し、移民4人に欧州連合(EU)内に入るものと思い込ませた疑い。移民4人は南アジア出身との情報があり、男と共に拘束された。
男は旧ソ連構成国の出身で、移民をだます目的で西部レニングラード地方の森に標識などを設置していたという。
タス通信がロシア連邦保安局(FSB)は声明として伝えたところによると、男は違法入国ほう助の手数料という名目で、4人に1万ユーロ(約120万円)以上を請求していた。
ロシア国境警備隊によると、移民4人は11月にサンクトペテルブルクに到着し、国境を越えるための案内役を探し始めた。FSBは声明で、案内役を名乗り出た男が実際には違法越境の支援をせず、手数料をだまし取ろうとしたとしている。
男を含む5人はレニングラードのビボルグ地区でロシア国境警備隊に呼び止められ、拘束された。
サンクトペテルブルクの裁判所は、移民4人に罰金を命令。ロシア滞在に関する法令に違法した罪で有罪を言い渡し、国外退去を命じた。容疑者の男については、当局が詐欺罪での訴追を検討している。