カザフスタンの旅客機墜落、機長含む12人死亡 53人搬送
モスクワ(CNN) カザフスタンで27日に乗客乗員98人を乗せた旅客機が墜落した事故で、同国内務省は28日までに、機長を含む少なくとも12人が死亡、53人が病院に搬送されたと明らかにした。当初は死者14人との情報があった。
墜落したのはカザフスタンを拠点とするベック・エアのZ9-2100便(フォッカー100型機)で、最大都市のアルマトイから同国首都ヌルスルタン(旧アスタナ)に向かう予定だった。
アルマトイの航空当局によると、同機は離陸直後に高度を失ってコンクリートのフェンスを突き破り、午前7時22分ごろに2階建ての建物に衝突した。搭乗者の内訳は乗客93人、乗員5人。
AP
航空情報サイト「フライトレーダー24」のデータによれば、同機は離陸から19秒後に墜落した。現場の映像や画像には、破損した機体が複数の部分に分解し、機首が小さな民家にめり込んだ様子が捉えられている。
カザフスタン航空当局は、墜落直後に救助作業が始まり、救急隊40人が出動して手当てを行ったと説明した。
ロイター通信によると、生存者の1人は地元メディアに対し、墜落に先立ち「恐ろしい音」が聞こえたと証言。「機体が傾いた状態で飛行していた。悲鳴や叫び声、人々の泣き声が響いて映画のようだった」と振り返った。
墜落現場に入る救助隊/Emergency Situations Ministry of the Republic of Kazakhstan/AP
ラマン・スクリャル副首相は調査の初期結果を基に、墜落前に機体の後部が滑走路に2度接触したとの見方を示した。委員会が調査に当たり、操縦士のミスと技術的問題のどちらが原因か判断するという。
内務省の緊急委員会は、死亡した12人には機長が含まれていたと発表。アルマトイの空港当局によると、病院に搬送された53人のうち、少なくとも17人は「極めて深刻な容体」となっている。