イラン外相、トランプ氏による「国家テロ」を非難
イラン・テヘラン(CNN) イランのザリフ外相は7日、CNNとのインタビューで、トランプ米大統領が同国の精鋭部隊、イスラム革命防衛隊のソレイマニ司令官を殺害する無人機攻撃を指示した行為は「国家テロ」に当たると非難した。
ザリフ氏はまた、トランプ政権が2018年に核合意から離脱して対イラン強硬政策を取ったことにより、中東全体の安定を崩壊させたと主張。米国が方針を変更しなければ、事態は今後さらに悪化するとの見通しを示した。
「これはイランに対する侵略行為であり、武力攻撃に相当する」と述べ、イラン側としてはそれに見合った対抗措置を取ると予告。「我々は合法的に対応する。トランプ大統領のような無法者の集団ではない」と強調した。
トランプ氏は4日のツイートで、イランが米国を攻撃した場合、同国の文化財を含め50カ所以上の標的を攻撃する考えを示唆した。
ザリフ氏は、トランプ氏のこうした発言は同氏が国際法を一切尊重しないこと、戦争犯罪を犯す構えであることを示していると述べ、「文化財への攻撃は戦争犯罪だ」と指摘した。
国営イラン通信(IRNA)によると、同国議会ではこの日、米軍の全部隊を「テロリスト」に指定する動議が全会一致で採択された。議員らは採決の後、声を合わせて「米国に死を」と繰り返した。
イラン国内からの映像には、黒い服の市民らが道路を埋め尽くし、ソレイマニ司令官の死を悼んだ様子が映っている。国営メディアは葬儀に数百万人が参列したと伝えたが、人数の真偽は確認されていない。
ザリフ氏はインタビューで、トランプ氏の脅しによって国民の怒りは強まるばかりだと主張した。