武装集団が車両に放火、妊婦や乳児含む30人死亡 ナイジェリア
ナイジェリア・ラゴス(CNN) アフリカ西部ナイジェリアのボルノ州で、武装集団による放火事件があり、妊婦と乳児を含む少なくとも30人が死亡した。
ボルノ州知事広報によると、事件は9日午後10時ごろ、州都マイドゥグリから約20キロ離れた村で発生。移動中に仮眠を取っていた人たちが襲撃され、トラックなど車両18台が放火された。放火されたトラックなどには、翌日、市場で販売する食料品などが積まれていた。
現場を撮影した写真には、焼失した車両の前に横たわる焼け焦げた遺体が写っている。
地元住民は、現場から収容された遺体の中には妊婦と乳児の遺体もあったと話している。襲撃のニュースが伝えられたのは、ボルノ州知事が10日に現場を視察した後だった。
住民は、「彼らは何もかも焼き尽くした。火は今朝もまだ燃え続けている。私たちは今もたくさんの人たちを探している」と語った。
犯行声明は出されていない。ただ、この地域では以前から、過激派組織「ボコ・ハラム」が集落の放火や軍の拠点の襲撃、住民の拉致などの犯行を繰り返していた。
ボコ・ハラムの台頭によって避難を余儀なくされた住民は数万人に上る。2014年にボルノ州チボックの学校から同集団に連れ去られた女子生徒112人は、今も行方が分かっていない。
ナイジェリアのブハリ大統領は、エチオピアの首都アディスアベバで10日に開かれたアフリカ連合の会合で、テロ集団によって拉致された子どもや市民全員の解放に向けて尽力していると強調した。