ダイヤモンド・プリンセスからの下船始まる、船内の状況に専門家が警鐘
東京(CNN) 新型コロナウイルスの集団感染で横浜港に停泊している大型クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」で14日間の経過観察期間が終わり、19日から乗客らの下船が始まった。
ウイルス検査で陰性の結果が出た高齢者らから順次、数日間かけて下船する予定。いったん下船した後で船内に戻ることは許されない。
ラベラ船長はともに長い時間を過ごした乗客らとの別れを惜しみ、その強さをたたえるメッセージを贈った。
ダイヤモンド・プリンセスに関連する感染者は540人以上報告されている。18日には新たに乗客ら88人の感染が確認され、19日には災害派遣医療チーム(DMAT)のメンバーとして派遣された30代の男性1人も感染していることが判明した。
乗客のうち米国人300人余りはすでにチャーター機で帰国し、米国内の基地に隔離されている。米疾病対策センター(CDC)は18日の声明で、日本での船内隔離措置を評価する一方、船内での感染拡大を防ぐには不十分だったとの見方を示した。
日本でも神戸大学の専門家、岩田健太郎教授が18日夜、この日に乗船して目にした様子を動画で語り、ユーチューブに投稿した。
岩田氏はこのなかで、船内の感染対策が不十分で、ウイルスがどこにいるか全くわからず、自身も感染がこわいと感じるような状況だったと指摘。感染症の専門家ではない官僚が全てを取りしきっていたと批判した。