習主席、新型肺炎対策で「明らかな成果」 WHO事務局長は慎重な姿勢
香港(CNN) 中国の習近平(シーチンピン)国家主席は20日までに新型肺炎の問題に触れ、国内における感染阻止などの対策が「目に見える成果」を上げつつあると誇示した。
国営の新華社通信によると、ジョンソン英首相との電話会談で述べた。習主席は「闘いは重要な時機に達した」とし、「全国規模の態勢を敷き、最も包括的で厳しい、徹底的な感染阻止や制御の手段を講じた」と説明。
これらの根気が必要な努力を通じ、状況は前向きな変化を示しつつあると主張した。
中国の国家衛生健康委員会によると、国内の感染状況については、中心地とされる湖北省以外では新たな患者の発生数が15日間連続で減少した。
中国の国営メディアも19日朝には、新型肺炎の拡大を克服する自国の能力をたたえ、前途に光明が見えてきたなどとの見出しを一斉に掲げた。新華社は新型肺炎との闘いは中国の活性化への行進を防げないだろうとの論評記事を掲載した。
また、環球時報の編集長は、中国は勝利へ向かっているとツイッターに投稿。18日に公表されたデータを引用し、湖北省以外の1日ごとの新たな感染件数が初めて100件を下回ったと伝えた。
一方で、専門家らは新型コロナウイルスの制御を言い切るのは時期尚早と警告。世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は17日の会見で「新たに多くの住民の感染が判明すれば流れは変わり得る」とし、「伝えられる感染件数の低下が続くかどうかをこの段階で言うのは早過ぎる。全てのシナリオが依然考えられる」と慎重な姿勢を見せた。