イラクの基地にロケット弾攻撃、米国人2人と英国人1人死亡
ワシントン(CNN) イラク中部タジの軍基地に11日、ロケット弾による攻撃があり、米国人2人と英国人1人が死亡した。米当局者はイランが関与した可能性が高いとみており、中東の軍事的緊張が再燃する恐れが強まっている。
米中央軍の報道官は、米軍要員2人と有志連合の要員1人がカチューシャ・ロケットによる攻撃で死亡したことを確認した。
別の国防当局者によると、米国はイラク国内で実行犯の摘発に乗り出す方針。使用された武器や戦術を基に判断すると、イランの支援を受ける戦闘員か、イラン革命防衛隊が背後にいると考えるのが妥当だという。
米主導有志連合の報道官はツイッターで、攻撃は現地時間の11日午後7時35分に発生したと説明。分析と調査が進行中だとしている。
The Coalition @CJTFOIR confirms more than 15 small rockets impacted Iraq’s Camp Taji base hosting Coalition troops, March 11 at 7:35 p.m. (Iraq Time). Assessment and investigation ongoing, follow @OIRSpox & @SecMedCell for updates. https://t.co/oNgNfCEYG7
— OIR Spokesman Col. Myles B. Caggins III (@OIRSpox) March 11, 2020
有志連合の声明によると、死亡した3人のほかに12人前後が負傷した。タジ基地には有志連合の要員が駐留しており、訓練や助言といった任務に当たっているという。
米軍は声明で、ロケット発射装置を後部に搭載したトラックをイラク軍が発見したと明らかにした。国防当局者によると、タジ基地には107ミリのロケット18発が着弾。この装置は30発を発射することが可能だが、機能しないロケット弾が多かったという。
イラクではこのところロケット弾攻撃が相次いでいるが、米国人の死者が出たのは、昨年12月に米軍の請負業者が死亡して以来となる。この事件をきっかけに、米軍はイラクとシリアで活動する民兵に対して報復攻撃を実施した。トランプ政権は請負業者の死を理由に、革命防衛隊のソレイマニ司令官を殺害した空爆を正当化していた。