ジョンソン英首相が退院、「生死の瀬戸際」の局面も
ロンドン(CNN) 新型コロナウイルス感染で入院していたジョンソン英首相(55)が12日に退院し、ツイッターに動画を投稿した。
ジョンソン氏はこの中で病院スタッフ一人ひとりの名前を挙げ、感謝の意を表した。特にニュージーランド出身とポルトガル出身の看護師2人は、生死の瀬戸際にあった48時間ずっと付き添ってくれたと述べ、病院で命を救われたことは「間違いない」と強調。「言葉にできないほどの恩」を受けたと語った。
首相府の報道担当者によると、ジョンソン氏は医療チームの助言に従ってすぐには公務に復帰せず、ロンドン郊外の公式別荘、チェッカーズで療養を続ける。
ジョンソン氏の婚約者キャリー・シモンズさんも同日ツイッターを通し、病院の素晴らしい対応に恩返しと感謝の気持ちが尽きることはないだろうと述べた。また、同じような状況にある人々に心から同情すると書き込んだ。
英国ではこれまでに8万4000人以上の新型ウイルス感染が確認され、1万612人の死者が出ている。米ワシントン大学保健指標評価研究所(IHME)は、英国の死者が8月初めまでに欧州で最多の6万6314人に達するとの試算結果を示している。
国内でこれに反論する専門家もいるが、英医学研究支援団体ウェルカム・トラストのジェレミー・ファーラー代表は12日のインタビューで、英国が「欧州最悪ではないにせよ、特に被害甚大な国の一つとなる可能性は高い」と指摘。近いうちに新たな感染者や入院を必要とする患者の数が減少に転じることを願っていると述べた。