中国からの初期の渡航禁止が感染阻止に奏功、NZ元首相
(CNN) 新型コロナウイルスの感染封じ込めに成功したとされるニュージーランド(NZ)のヘレン・クラーク元首相は2日までに、初期段階で中国やイランからの渡航禁止に踏み切ったことが感染拡大の阻止に奏功したとの見方を示した。
英国BBCラジオとの会見で述べた。ニュージーランドは世界保健機関(WHO)が感染対策として渡航制限に異論をはさむ段階でこれらの入国禁止措置を発動させていた。
元首相はこの中で、WHOの立場について組織運営に絡む地政学的な問題が多く関係しているのだろうと推測。渡航制限に同調した場合、諸国から十分な協力を得られないと判断したのかもしれないと続けた。
その上で2月初めの段階で中国からの入国を、その後にイランからの入国を認めず、3月には帰国するなどしたニュージーランド国民へのより厳しい規制を講じたことが効果を生んだと言い切るのにちゅうちょしないと強調。
ニュージーランドの感染対策は着実な成果を示し、先月27日には新規感染者はわずか1人を記録していた。
クラーク氏は1999年から2008年までニュージーランドの首相に在任。退任後は国連開発計画(UNDP)の総裁を8年間務めた。