一時帰休者は収穫作業手伝って、英皇太子が呼びかけ
(CNN) 英国で新型コロナウイルスのために農家の人手不足が深刻化している事態を受けて、チャールズ皇太子(71)が学生や一時帰休者に対し、野菜や果実の収穫作業を手伝ってほしいと呼びかけた。
チャールズ皇太子はツイッターに投稿した動画の中で、野菜や果物の収穫という「地味な」仕事を手伝って農家を支援するよう促し、「この不安定な時の中で、私たちの日常生活や、普段の生活パターンが困難に直面しています」と指摘。学生や一時帰休者の採用を目的として英政府が展開するキャンペーンを宣伝した。
"If we are to harvest British fruit and vegetables this year, we need an army of people to help."
— Clarence House (@ClarenceHouse) May 19, 2020
The Prince of Wales has shared a message in support of the #PickForBritain campaign. @DefraGovUK pic.twitter.com/a7WIDYo7E0
「英国の果物や野菜を収穫するためには、大勢の人に手伝ってもらう必要があります」とチャールズ皇太子は述べ、第2次世界大戦中、男性が出兵した後に残された女性たちが、志願したり徴集されたりして農作業に従事した歴史にも言及している。
さらに、「これからの数カ月間は、収穫のために何千人もの人出が必要になります。重労働ですが、成長した作物が無駄になる事態を避けるためにはとてつもなく重要です」と強調した。
チャールズ皇太子は3月に新型コロナウイルス検査で陽性と判定されていた。その後、医師の診察を受けて健康状態は良好と診断され、自己隔離措置を脱している。
英国の農業はこれまで他国からの季節労働者に大きく依存していたが、今年は新型コロナウイルス対策の移動制限により、深刻な人手不足に陥った。
農業組合の推計では、約7万人の季節労働者が必要とされており、英政府は業界と協力して労働者の確保を支援すると表明していた。