25年前に失踪したパンチェン・ラマ、「大学卒業して就職」と中国外務省

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パンチェン・ラマの生まれ変わりと認定されたゲンドゥン・チューキ・ニマさんの肖像=2017年4月、インド/Hindustan Times/Hindustan Times/Hindustan Times via Getty Images

パンチェン・ラマの生まれ変わりと認定されたゲンドゥン・チューキ・ニマさんの肖像=2017年4月、インド/Hindustan Times/Hindustan Times/Hindustan Times via Getty Images

香港(CNN) 今から25年前、チベット仏教で最高指導者に次いで2番目に高い地位にあるパンチェン・ラマの生まれ変わりと認定された6歳の少年が、突如として姿を消した。

この少年、ゲンドゥン・チューキ・ニマさんの消息は、その後伝えられていなかった。

しかし中国外務省報道官は19日の定例記者会見で、今は31歳になったニマさんが、大学を卒業して就職していると語り、本人も家族も「現在の普通の生活」がかき乱されることは望んでいないと強調した。

ニマさんは1995年、チベット仏教の最高指導者ダライ・ラマから、パンチェン・ラマ11世に認定された。パンチェン・ラマ10世はこの6年前に死去していた。

これに対して中国政府はニマさんのパンチェン・ラマ認定を認めず、中国政府が指名したギェンツェン・ノルブさんこそが、「真の」パンチェン・ラマだと主張していた。

成長したギェンツェン・ノルブさんは、中国の政治団体に加わって、北京で重要行事に出席するようになった。

ニマさんが、自分がパンチェン・ラマに選ばれたことを知っているのかどうかは不明。チベット亡命政府はニマさんの失踪から25年に当たって声明を発表し、「中国がパンチェン・ラマを拉致し、その宗教的アイデンティティーと、僧院で修行する権利を強制的に否定していることは、信教の自由の侵害であるだけでなく、重大な人権侵害に当たる」と非難した。

米国務省のポンペオ長官も、中国がニマさんを迫害しているとして非難、中国政府に対して「パンチェン・ラマの居所を公表し、チベット人の宗教の自由を尊重する」ことを要求した。

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