14歳少女殺害の疑いで父親逮捕、「名誉殺人」に非難 イラン
(CNN) イランで駆け落ちした14歳の少女が殺害される事件があり、警察は29日までに、少女の父親を逮捕した。「名誉殺人」に対する非難の高まりを受け、ロハニ大統領は新たな女性保護策の導入を呼びかけている。
半国営のファルス通信によると、亡くなったのはイラン北部に住むロミナ・アシュラフィさん。父親は29歳の男性と駆け落ちして自宅から逃げ出したアシュラフィさんを、農作業用の鎌で殺害した疑いが持たれている。
29歳の男性が刑事訴追されるかどうかは不明。
改革派や穏健派のメディアおよび政府寄りのメディアでは、アシュラフィさんの死が広く報じられている。
国際人権団体アムネスティ・インターナショナルはアシュラフィさんの殺害を非難し、今回の事件をめぐる完全な「説明責任」を確保するよう当局に求めた。
アムネスティの28日の声明では、女性や少女に対する暴力が処罰されない現状を終わらせ、家庭内暴力を犯罪とするよう当局や議会に要求。刑法301条を改正して、死刑によらずに犯罪の重大さに見合った説明責任を確保する必要があるとしている。
国連人権高等弁務官によると、刑法第301条は、「名誉殺人」に関与した父親の処罰を軽減する内容。
アシュラフィさんの死を受け、ロハニ大統領は「遺憾」を表明。ファルス通信によると、ロハニ氏は首都テヘランで行われた閣議で、女性を暴力から守る法案を「迅速に検討し承認するよう指示した」という。