印女性死亡事件、警察がレイプ被害を否定 隠蔽疑う声も
(CNN) インド北部ウッタルプラデシュ州の警察は1日、19歳の女性が男4人に襲撃されて死亡した事件について、女性がレイプの被害には遭っていなかったと発表した。男らは殺人の疑いで引き続き拘束されている。
女性はカースト最下層「ダリット」出身で、当初は上位階層の男たちのグループに強姦(ごうかん)されて首を絞められ、29日に死亡したとされていた。事件を受け、インド各地で抗議行動が起きた。
しかし州警察の幹部は1日に声明を出し、検視の報告では被害者の体に強姦された痕跡は認められなかったと述べた。首に受けた傷が死因とみられるという。
警察は事件に関与したとして男4人を逮捕。当初の容疑は集団による強姦と殺人未遂だった。
女性の遺体はすでに火葬されている。女性の母親は地元メディアの取材に対し、遺族の意に反して火葬が行われたと主張。「最後に娘の顔を見たい」と懇願したにもかかわらず、聞き入れてもらえなかったという。
地元当局は火葬について、遺族の同意を得たと反論しているが、主要野党は事件の隠蔽(いんぺい)を図っていると糾弾。州首相の辞任を要求した。
批判の高まりを受け、州政府は特別捜査チームを立ち上げると発表した。迅速な捜査を行い、7日間で報告を出させるとしている。