欧州を覆う感染の第2波、各国が規制厳格化 病院逼迫や軍の動員も
スイス政府も4日、入院患者の増加に対応するため軍を配備すると発表した。兵士2500人を動員して、地元の人材などの資源を使い果たした地域で患者の手当てや移送を支援する。
イタリア政府は、11月末までにICUが満床になる可能性があると述べ、午後10時から午前5時までの夜間外出禁止や地域ごとの規制などを盛り込んだ対策を承認した。
公共交通機関は定員の50%で運行し、博物館や美術館は閉鎖される。6歳以上の児童生徒は全員にマスク着用を義務付け、飲食店には午後6時閉店を義務付ける。新たな規制の実施期間は5日から12月3日まで。
イタリアのコンテ首相は4日、カラブリア、ロンバルディア、ピエモンテ、バレダオスタの4地域を6日から「レッドゾーン」に指定すると発表した。対象地域では住民が居住地を離れることが禁止され、生活必需品を扱う店舗以外の商店は閉鎖される。
ポーランドのモラビエツキ首相も7日から規制を強化すると発表し、オーストリアは2度目のロックダウンに入っている。
ギリシャ首相は5日にさらなる規制を発表する見通し。現地のメディアは全土のロックダウンが検討されていると伝えた。
ハンガリーのオルバン首相は3日、再度の非常事態を宣言すると発表した。このままの状態が続いた場合、12月半ばまでに病院が逼迫(ひっぱく)する可能性があるとしている。
スウェーデンさえも規制強化に踏み切った。ロベーン首相は規制対象地域を増やすと発表し、国民の7割が厳格化された規制の対象になると説明している。