世界最大の砂の島で大規模な森林火災、記録的熱波のオーストラリア
(CNN) 世界最大の砂の島として知られるオーストラリア東部クイーンズランド州のフレーザー島で、大規模な森林火災が発生している。火災は熱波にあおられて島全体に燃え広がり、6週間にわたって制御不能な状態が続いている。
ユネスコの世界遺産に登録されたフレーザー島は観光客にも人気がある。しかし観光地にも火災が迫り、森林が煙に包まれる中、観光客やスタッフも避難を強いられている。現地時間の1日には消防当局が、島内のキングフィッシャーベイリゾートに避難準備を勧告した。
クイーンズランド州気象局によると、強風や熱波は数日にわたって続く見通しで、火災の危険はさらに増大する恐れがある。
CNN提携局のナインニュースによると、森林火災は違法なたき火によって発生し、6週間で7万6000ヘクタールが焼失した。
フレーザー島は砂の島を覆う熱帯雨林や自然の美しさから、1992年にユネスコ世界遺産に登録された。しかし砂の島であることが消火活動を難航させている。
森林火災はクイーンズランド州や隣のニューサウスウェールズ(NSW)州でも相次いでいる。
オーストラリア東部は春を迎えて熱波に見舞われ、NSW州シドニーの気温は11月28日に40度を超えた。NSW州西部や南オーストラリア州、ビクトリア州北部では45度近くまで上昇した。
シドニーは28日、夜間の最低気温が25.3度を観測。11月の夜としては観測史上最高だった。
気象庁は1日、オーストラリアのこの春の気温は観測史上最高を記録し、11月の気温も過去最高だったと発表した。