生徒集団拉致事件、ボコ・ハラム指導者名乗る男が犯行声明 ナイジェリア
ナイジェリア・アブジャ(CNN) ナイジェリア北西部の学校が武装集団に襲撃されて男子生徒が拉致された事件で、過激派組織「ボコ・ハラム」指導者の名を名乗る男が犯行を認める音声声明を出した。
音声声明はナイジェリアのメディアが入手した。この中で、ボコ・ハラムの派閥指導者アブバカル・シェカウ容疑者の名を名乗る男が「我々の兄弟がカツィナの誘拐にかかわった」と述べている。CNNは声明を調べたがその信憑性(しんぴょうせい)を確認できなかった。
今回の事件では、北西部カツィナ州にある学校が11日に襲撃され、男子生徒が集団で連れ去られた。州政府の広報は14日の時点で、生徒約337人の消息が分からないと話していた。
シェカウ容疑者を名乗る男は、ボコ・ハラムが学校を襲撃したのはナイジェリア北部で行われている「西洋の」教育をやめさせるためだと主張している。
しかし政府当局者が14日にCNNに語ったところでは、犯行グループは同校の教員と接触しているといい、身代金交渉が行われている可能性も浮上している。
今回の事件はボコ・ハラムの通常の行動範囲外で発生した。同集団の活動はこれまでナイジェリア北東部に集中していたが、掃討作戦が強化されたために行動範囲を変えたと専門家は見ている。
カツィナ州ではここ数年で身代金目的の誘拐事件が相次いでいたが、今回ほどの規模ではなかった。
複数の目撃者はCNNの取材に対し、学校を狙ったのは同地で過去に誘拐などの犯罪にかかわってきたフラニ族の武装集団だったと話している。