ファイザーのワクチン、EUも承認 27日から接種開始
(CNN) 欧州連合(EU)は米ファイザーとビオンテックが共同開発した新型コロナウイルスワクチンを承認した。EUのワクチン集団接種は27日から第1段階に入る。
EUは医薬品規制当局の欧州医薬品庁(EMA)が数時間前に出した勧告を受け、条件付きでワクチンを承認した。
欧州委員会のフォンデアライエン委員長は「ワクチンはEUの全加盟国で同時に、同じ条件で供給する」と強調した。同委員長によると、ワクチンはベルギーにあるファイザーの製造施設から数日中に出荷が始まり、27日から接種を開始する。
EMAは米モデルナのワクチンについても1月6日に勧告を行う予定で、来年初めにも2番目のワクチンが承認される可能性がある。
EMAの専門家は、ワクチンのスピード承認が「欧州の多くの人に懸念を生じさせた」ことは認識しているとしたうえで、「我々が分析・検証したデータは、確実性と品質の基準を満たしていた」と述べている。
欧州では感染速度の速い新型コロナウイルスの変異種が、英国やベルギー、デンマーク、フランス、イタリア、オランダで見つかっている。
EMAの専門家は21日、新しい変異種によってワクチンの強度が損なわれる可能性について判断するのは「まだ時期尚早」としながらも、「今のところ、我々は心配していない」と語った。
ファイザーとビオンテックのワクチンは英国と米国で今月緊急使用が承認され、接種が始まっている。