墜落機のブラックボックスを特定、遺体の収容や捜索続く インドネシア沖
インドネシア・ポンティアナク(CNN) インドネシア国家捜索救助庁は10日、首都ジャカルタ北部の海上に墜落した旅客機のブラックボックスの場所を突き止め、通信データを入手したと発表した。
乗客乗員62人を乗せたインドネシアのスリウィジャヤ航空182便(ボーイング737-500機)は9日に墜落し、捜索隊が機体の残骸の捜索を続けている。
国家捜索救助庁によると、墜落現場から150~200メートルの範囲内で2個のブラックボックスが検出された。
国家運輸安全委員会のトップは同日、CNNに対し、コックピットボイスレコーダー(CVR)とフライトデータレコーダー(FDR)のブラックボックスをそれぞれ違う場所で突き止めたと語った。いずれも断続的に発信している信号を検出し、場所を特定することが可能な状態だという。
インドネシア国軍司令官も「ブラックボックスからの2つの信号を受信し、観測を続けている」と述べ、間もなく深さ23メートルの海底から回収できるとの見方を示した。
上は同機の飛行経路、下は出発地ジャカルタと目的地ポンティアナクの位置を示す。上の写真の赤丸は同機とジャカルタ管制とのコンタクトが9日午後2時40分に失われた地点/Source: Flightradar24 and Indonesian Ministry of Trasportation Graphic: Henrik Pettersson, CNN. Maps4news/HERE
スリウィジャヤ航空機はジャカルタからボルネオ島西部のポンティアナクに向かう途中、ジャカルタ北部の海上上空で現地時間の9日午後2時40分ごろ消息を絶った。
航空機追跡サイトの「フライトレーダー24」によると、同機は離陸から4分後、豪雨の中で1分間足らずのうちに1万フィート(約3000メートル)急降下していた。
捜索チームは機体の一部を発見した=10日/Oscar Siagian/Getty Images
インドネシア海軍によれば、これまでに遺体の一部や機体の断片を回収したが、10日の時点で機体の胴体部分はまだ回収していない。
現場ではインドネシア海軍や警察、沿岸警備隊、運輸省が船舶や航空機を使って捜索を続けている。