世界の新型コロナ死者、200万人超える 実際はさらに多い恐れも
(CNN) 新型コロナウイルス感染症による公式の累計死者数が世界で200万人を超えた。米ジョンズ・ホプキンス大学の集計から明らかになった。中国湖北省武漢で最初の犠牲者が報じられてから1年余りで、被害が莫大(ばくだい)な規模に膨れ上がった計算になる。
しかし専門家らによると、実際の死者数はこれよりはるかに多い公算が大きいという。上記の数字に該当するのは確認された新型コロナ死者のみであり、診断結果の確定していない死者は含まれない可能性があるためだ。
世界の多くの国々ではいまだに適切な検査が行われていないことから、実際の死者数は数十万人増える恐れもある。
米ワシントン大学保健指標評価研究所(IHME)のクリストファー・マレー所長は、超過の死者に関する分析を行ったところ新型コロナによる死亡例の5分の1は記録されていない可能性があることが示唆されたと述べた。
同所長はCNNへの電子メールで、実際の死者数は報告されている数字を平均20%上回っていると指摘。超過死亡の割合は国によってばらつきがあり、エクアドル、ペルー、ロシアなど極端に高い国々では報告より300~500%多い死者が出ているのが実態だという。
死者数の増加ペースもこれまで以上に加速している。世界の死者数が100万人を記録するまで8カ月かかったが、その後は4カ月と経たない間に200万人に到達した。
日本や米国、ドイツ、スウェーデン、インドネシア、イスラエルといった多くの国々では、過去1週間で1日当たりの新型コロナ死者の過去最高を記録した。累計死者数が最も多いのは米国で、以下ブラジル、インド、メキシコと続く。
一方で世界の新型コロナ感染者数は急速に1億人へと近づいている。