中国、殉職兵士を侮辱したとして6人拘束 昨年の中印衝突めぐり
(CNN) 中国警察は24日までに、昨年の中印衝突で死亡した中国側の兵士らを侮辱したとして、6人を拘束したと発表した。
警察によると、国内各地で計6人が最大15日間拘束され、外国在住の1人が帰国時に拘束される。
このうち4人は中国版ツイッター「微博(ウェイボー)」に投稿したり、ほかのユーザーの投稿にコメントを書き込んだりした。2人は対話アプリ「微信(ウィーチャット)」のグループチャットで発言し、その内容をほかのメンバーが通報した。残る1人はウィーチャットの個人アカウントに投稿した内容が、インターネット警察の検閲で見つかった。
昨年6月に中印国境地帯にあるガルワン渓谷で起きた衝突をめぐり、インド軍は兵士少なくとも20人が死亡したと発表していた。中国側は最近まで死者数などを公開していなかったが、軍の機関紙が19日、兵士4人が死亡して後に勲章を授与され、さらに重傷を負った連隊長1人にも勲章が与えられたと伝えた。
国営メディアはさらに、インド軍が協定に違反して中国側に侵入したと非難。中国軍部隊はインド軍に鉄管やこん棒、石などで襲われ、当初は人数で負けていたが、援軍の到着を受けて退散させることができたと報じた。
これに対し、ウェイボーで250万人のフォロワーを持つ著名ブロガー、仇子明氏が19日、中国側の死者数はもっと多かったはずだと投稿。仇氏は同日夜、秩序を乱したとして南京の警察に逮捕された。ウェイボーは同氏のアカウントを削除したと発表した。
中国では2018年に「英雄や殉職者に対する侮辱、中傷」を禁止する法改正が可決され、来月から発効する予定。違反者には最大3年の禁錮刑が科せられる。