インドで治安部隊22人死亡 毛派と4時間の銃撃戦
(CNN) インド中部チャッティスガル州で4日、治安部隊が極左過激派、インド共産党毛沢東主義派(毛派)の掃討作戦中に銃撃戦となり、当局によると、少なくとも治安部隊22人が死亡、31人が負傷した。銃撃は4時間に及んだという。
同州警察トップによると、同州バスタル県での掃討作戦中に毛派からの攻撃を受けた。
治安部隊の隊員1人が行方不明となり、捜索が続いている。
インド政府は政府転覆と階級のない社会実現を目指す「ナクサライト」と呼ばれる毛派の反政府勢力と数十年に及ぶ戦いを続けている。毛派は部族の人々が多く住むインド中部で活発に活動し、同州のほかマハラシュトラ、オリッサの各州で攻撃が相次ぐ。
バスタル県は毛派の数ある拠点の一つと見られる。
モディ首相は同日、犠牲となった隊員やその家族に哀悼の意を示した。
ナクサライトは1960年代から活動しているが、近年の襲撃は2000年代前半から始まった。10年以降の市民の死者数は2100人あまり。19年の内務省報告書によると、11州90県がナクサライトや毛派の影響を受けている。
政府は治安部隊による掃討作戦で対応しているが、手荒で不適切な対応との批判も一部から出ている。
毛派の支配下に暮らす人々は、成長が続く同国経済から取り残された人々が多い。そうした住民の多くは、子どもが反政府勢力に兵士としてとられたり、政府による暴力的な掃討作戦を受けたりすることに懸念を抱いている。