北アイルランドで3夜連続の暴動、宗派対立や英離脱協定への不満で緊張高まる
(CNN) 北アイルランドで先週末にかけて相次いで暴動が発生した。歴史的にキリスト教の宗派対立による暴力が繰り広げられてきた地域で、緊張が高まりつつある。
4日にはベルファストとロンドンデリーの2都市で3夜連続となる暴動が起きた。暴徒は警官を狙って火炎瓶を投げつけたり、車両を奪って火をつけるなどした。
警察によるとこの暴動には12歳の子どもも関与していたという。
3日にはベルファスト近郊のニュータウンアビーで、警察に対し30個の火炎瓶が投げつけられる騒ぎが起きた。車両3台も奪われて火をつけられた。警察はこれらを「組織的な攻撃」と形容している。
さらに前日の2日にも両市では暴動が発生していた。これはアイルランドの民族政党、シン・フェイン党の指導者らが新型コロナの感染対策に伴う規制を破ったとされる問題について、不起訴の決定が下ったことを受けてのもの。これらの指導者らは昨年、ロックダウン(都市封鎖)の期間中にカトリック系過激派組織「アイルランド共和軍(IRA)」の元重鎮の葬儀に参列していたという。当該の決定は現在再検証されている。