コロナ禍のブラジル、制御不能状態でもサンパウロ州とリオは規制緩和へ
国内の官民の医療システムにも巨大な負荷がかかっている。ICUは少なくとも17州で病床占有率が90%を突破。8日には自治体の保健局の全国評議会が国内の都市の約5分の1について、向こう10日間で医療用酸素が不足するリスクがあると明らかにした。
感染拡大が始まって以降、ブラジルでは地方ごとの移動の規制や行動制限は行われたものの、実効的な広範囲にわたるロックダウンは一度も実施していない。神経科学者のミゲル・ニコレリス氏はCNNにそう指摘する。
同氏や他の医療専門家、市民グループなどは「命の4月」と題したキャンペーンを展開し、連邦政府に対して、全国的なロックダウンを直ちに課すことを求めている。