エルサレムのイスラム教聖地で大規模衝突、負傷者多数
エルサレム(CNN) パレスチナの赤新月社(赤十字に相当)は8日、エルサレムにあるイスラム教の聖地「アルアクサ・モスク」周辺で7日夜、夕方の金曜礼拝を終えたパレスチナ人とイスラエル警察の機動隊が衝突、少なくとも205人が負傷したと述べた。
このうち88人が病院へ搬送され、大半がゴム弾攻撃による負傷の手当てを受けた。エルサレムでここ数年、夜間に発生した騒乱では最も深刻な規模とも形容した。
イスラエルの警察は、礼拝の参加者による投石などで少なくとも警官6人が負傷したと主張。パレスチナ人側は、一部の宗徒がモスクの敷地内に入ることを妨げられ、警察のバリケード解除を試みた後、衝突につながったと強調した。
現場で撮影の映像には、同モスク近くの場所から目つぶしの閃光(せんこう)弾が発射され、一部がモスク内に着弾し、宗徒らがあわてて散開する様子などが収められていた。
抗議の声を上げるパレスチナ人らに向かって前進するイスラエル警察の機動隊/AHMAD GHARABLI/AFP via Getty Images
東エルサレムではここ数日間、地元に住むパレスチナ人一家の立ち退き問題をめぐって緊張が高まっていた。赤新月社によると、5日夜には家族の支援者とイスラエルの警官隊が衝突し、22人が負傷してもいた。
退去を迫られた家族の自宅近くに多数の支援者が集まり、連帯を示す歌などを唱和。一方、約20人のユダヤ人グループも近くに結集し、音響を高めた音楽を流して対峙(たいじ)し、にらみ合いとなった。
この後、パレスチナ人側が路上の往来再開を求める警察の指示を拒んだ後、衝突したという。