イスラエル、ガザへの攻撃を一段と強化 地上侵攻の懸念高まる中
エルサレム・ガザ(CNN) イスラエル軍は14日未明にかけ、パレスチナ自治区ガザに対して激しい砲撃や数十回の空爆を実施した。パレスチナ人戦闘員からのロケット攻撃を抑える目的でガザへの地上侵攻が行われる可能性に懸念が高まったが、イスラエル軍は現時点でガザに展開中の地上部隊はいないとしている。
ガザにいる国連職員によると、イスラエルの爆弾が降り注ぐ中、学校に避難しようと数十人が北部や東部の自宅を離れた。これらの学校は国連のパレスチナ難民救済機関が運営するもので、緊急時の指定避難先と考えられている。
わずか数キロ離れたイスラエルのアシュケロンでは、ガザからの新たなロケット攻撃を警告するサイレンが鳴り響き、人々が再び防空壕(ごう)に避難する事態となった。
イスラエル軍は14日、走って避難していた女性が転倒し、夜間に死亡したと明らかにした。今回の交戦が10日に始まって以来、イスラエル人の死者は8人目となった。
一方、パレスチナ保健省によると、ガザではイスラエルの空爆により、子ども31人と女性19人を含む少なくとも119人が死亡した。負傷者も少なくとも830人に上るという。
パレスチナ通信(WAFA)によると、イスラエルの空爆の結果、ガザの大部分は夜間に停電した。ガザの電力供給会社は、北部やガザ市などの送電網が深刻な損傷を受けたと明らかにした。
こうした中、イスラエル軍がガザ侵攻に乗り出した可能性を指摘する報道が出たが、イスラエル軍は報道をはっきりと否定。「現時点でガザ地区に展開中の地上部隊はいない」としている。