イスラエル軍、ハマスのトンネル爆撃 エジプトとカタールが停戦仲介も停滞
アシュドッド、エルサレム、ガザ市(CNN) イスラエルのパレスチナ自治区ガザ地区で17日、イスラエル軍機が新たに大規模な空爆を実施し、同地区を実効支配するイスラム組織ハマスのトンネルなどを破壊した。イスラエルとパレスチナの衝突は2週目に入り、国際社会からは停戦を求める声が高まっている。
数十機のイスラエル軍機は長さ14キロあまりのハマスのトンネル網を爆撃した。同軍がパレスチナ武装勢力の司令官の住宅と見る建物14棟も標的となった。
同軍によると、過去1週間の空爆で破壊した標的の数は昨年1年間の合計数を上回った。10日以降にガザから発射されたロケット弾は約3150発に上るが、その多くは目標に届かないか、イスラエルの防空システム「アイアンドーム」で迎撃されたという。
ハマスが運営するガザの保健省によると、これまでの同地区の死者数は子ども61人、女性36人を含む200人を超えた。4万人以上が避難している。
同省はまた、民家や医療施設、インフラが爆撃を受けたことで、新型コロナウイルスなどの感染症が流行する条件が整っていると警告した。
一方、イスラエル軍はハマスのロケット発射装置やトンネルの入り口が病院や学校などの近くに設置されているとする写真を公開。「ハマスが市民を危険にさらしている」と指摘した。
同軍によると、これまでのイスラエル側の死者は子ども2人を含む少なくとも10人に上る。17日には新たなロケット弾攻撃でアシュドッドやアシュケロン、ベエルシェバではサイレンが鳴り、市民が防空ごうに避難した。アシュドッドでは少なくとも住宅1棟に着弾し、3人が軽傷を負ったという。